1.導入前の確認事項

LTO導入前にチェックしておくべき点とは

LTFSのメリットデメリットを確認する

LTFSは、LTOなどの磁気テープストレージを使用したファイルシステム。
大容量・長期保存・省スペース保管・低コストなど様々な利点がありますが、苦手な処理もあります。 運用方法によっては、テープが向いていない場合もあるので注意が必要です。 LTOは「①頻繁なアクセスを必要としない」「②大容量データ」のアーカイブ運用に向いています。

LTFSのメリットとデメリット

  LTFS ディスク製品
長期保管
50年以上の保存性
×
不向き(データ損失の恐れ)
コスト
LTOテープは容量単価が安い

テープ製品より割高
省エネ
オフライン長期棚保管可

定期的な通電が必要
省スペース
テープは手のひらサイズ

外付HDDなどは場所を取る
ランダムアクセス ×
シーケンシャルアクセス

ランダムアクセス
直接編集
リトリーブからの編集を推奨

直接編集&上書き可
[Point]
LTOテープへのアーカイブは、コールドデータを長期間信頼度の高い状態で安全に保存したいお客様に向いています。

環境に合った接続方法、運用フロー

環境や目的によって、LTO接続方法の選択肢が変わってきます。逆に接続方法を決めてしまえば、導入する製品も選びやすくなります。

LTO接続方法を検討する

現在の環境に組み込む場合

現在、既にデータを保存しているサーバ(PC)があったり、各種デバイス・メディアに分散されたデータを特定のサーバ(PC)から LTFSでLTOにアーカイブする場合は、LTOを接続するサーバのOSや、接続ポートを確認します。

<Windows/Linux>
基本的にはSAS接続を検討します。サーバにSASポートがあるか確認しましょう。SASポートがない場合は、HBA(Host Bus Adapter) を追加してSASポートを用意する必要があります。弊社でHBAのご用意も可能ですので、必要な場合はご相談ください。

WindowsノートPCで接続したい場合、Thunderbolt接続の選択肢もあります。 最近のノートPCではThunderboltに対応した製品もありますので、USB-Cと同様の形状でThunderboltのロゴ マークのポートがあるか確認します。(マークがない場合もありますので仕様書で「Thunderbolt3ポート」の記載有無もご確認ください)

<Mac>
Macの場合、Thunderbolt接続が便利でしょう。USB-Cと同様の形状でThunderboltのロゴ マークのポートがあるか確認します。

※最近のMacBook等では、Thunderboltマーク(Thunderboltのロゴ)の表示がない場合もございます。
 その場合は仕様一覧で「Thunderbolt3ポート」の有無をご確認ください。
※Mac/Windows両方で使用したい場合や、USB接続/FC接続をご検討される場合はお問い合わせください。


新たにアーカイブ専用サーバを導入し、環境を構築する場合

LTFSでのLTOアーカイブ環境を構築する為に、新たに専用サーバを用意する場合は、コスト面や運用面を考慮し選定します。 Windows/LinuxサーバではSAS接続、MacではThunderbolt接続が一般的ですが、ネットワーク接続のNAS機能を備えた製品や、高性能アーカイブアプライアンス製品もございます。
弊社ではLTO導入相談も承っておりますので、是非お問い合わせください。

接続が可能か確認する

物理的な接続が可能か確認する

まずはSASやThunderbolt3の接続ポートがあるか確認します。
SAS接続の検討でLTOを接続するサーバ(PC)にSASポートがない場合は、HBA(Host Bus Adapter) を追加してSASポートを取り付ける必要があります。例として、弊社でご案内しているHBAが取り付けれらるか確認する方法をご紹介します。

<HBA製品>
Tandberg Data 8Port 12Gb SAS/SATA External HBA PCIe 4.0 OV-HBASAS12GB8

<確認箇所>
この製品をサーバ(PC)に取り付けるには、PCIe ×8 or ×16 空きスロットがあるか確認します。 仕様書の拡張スロット(バス)等の項目を確認するか、本体を開け目視で確認します。 空きスロットが確認できれば、ひとまず物理接続は可能と判断できます。

※サーバメーカー純正のHBAを取り付けたい場合や、HBAの適合性に不安がある場合、よくわからない場合はご相談ください。

ドライバが対応可能か確認する

LTOドライブのドライバが、ご使用のサーバ(PC)のOSに対応しているか確認します。 各ドライブメーカーのWebサイト等でご確認いただける場合もございますが、不明な場合は弊社へお問い合わせください。 また、SAS HBAを追加する場合は、HBAのドライバも確認が必要です。

※LTOドライブの製品によっては、LTFSソフトウェアにドライバが含まれている場合もございます。詳しくはお問い合わせください。
LTFSのデモ環境

弊社検証機でのデモンストレーション、
検証機のお貸出 随時受付中

<デモンストレーション>
弊社にてLTFSによるデータアーカイブのデモンストレーションを行っております。導入にご興味があるお客様で、操作感等どんな感じなのかまずはデモを見てみたいという場合は是非お気軽にお越しください。

<検証機お貸出>
お客様の環境に合った機器の選択等はご相談いただければ弊社営業より提案いたします。導入に必要な機器類をまとめてお貸出可能です。